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大人も子どもも同じ?そして大学生も・・・

2021.6.09

 

大人も子どもも同じ?そして大学生も・・・

(一社)FCC GROOVE代表理事の横田秀策です。前職を3月に退職して以降、当法人に関わる仕事などをやりながら、2ヶ月ほど過ごしてきました。現在、ご縁があって就職支援講座の場に立たせていただくチャンスをいただき、何度か社会人の就職希望者の方を前に講義をさせていただいています。自分が知っている知識やスキルで人の成長に役立てるチャンスがあることは、38年間も教育に携わっていた関係からでしょうか、どうも本当に「私」は嬉しいらしく、充実感を感じるとともに、チャンスをいただいたことにありがたいと感じています。

 講義での社会人の方の反応を通して、従来から仮説として持っていた「キャリアの課題は大人も子どもも同じ。発達段階が違うだけ」という考えが改めてあたっているのではないかと感じています。私は幸せということを「自分らしく、充実した人生を送ること」と意味づけており、ことあるごとに幸せについてそのような説明をしてきました。「自分らしく」ということには、自分をどのように捉えているか、そして、その自分を大切にして様々な決定を自分で行う、もしくは自分の責任で行っていくという自己決定性を意味しています。また、「充実した」は、貢献などがキーワードであり、周りとのより良い関係性なしには実現しません。周りの環境や条件をどのように捉えて、自分が自分の中にあるコアなもの意識しながら成長していくかということと、自分なりに関係を構築していくかということ、この二つを両輪として人のキャリアが形成されていることにおいては大人も子どもも同じだということです。

 先日、2022年に大学を卒業する大学生の就職内定率がコロナ禍以前に水準に戻ったという報道がありました。企業がオンラインでの採用に慣れてきたことがその理由と考えられています。一方、ある大学関係者から、昨年は突然のコロナ禍で、何が何やらわからないうちに就活が終わったので、就活で潰れる学生をそれほど多く感じなかったが、今年は就活で潰れている学生が多いと感じる、という話を聞きました。昨年は企業もオンライン採用一本やりだったのが、今年はコロナ禍での採用をリアルとオンラインの併用で行う企業も出てきたので、学生にとっては対応すべきことがさらに多くなったことの影響かもしれません。

 いずれにしても、自分なりの、自分を起点とした社会との関わり方・向き合い方を育てていくことが就活における課題を克服する方法になってくるのだと思います。果たして、現在行われている就活指導が本当にそのようなものになっているのか、そして、就活指導に行き着くまでの子どもの頃からのキャリアを育てるアプローチがそうなっているのかをしっかり考え、取り組みを行うことが課題克服の鍵を握るようです。そして、就活における課題を克服した時には、その後に社会人として出会うキャリアの課題を自らが乗り越えることができる可能性が広がっているのではないでしょうか。

代表理事 横田 秀策

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