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『自分のミライの見つけ方』とトークフォークダンス

2021.10.25

福岡は先週末から急に寒くなりました。
風邪かも?と慌てましたが、抵抗力がずいぶんついてきたのか、
1歳の娘は少し鼻を垂らしながらも元気に登園しています。

今回はお薦めの本と当法人の取り組みについて紹介します。
まずはお薦めの本から、児美川孝一郎著『自分のミライの見つけ方』です。
児美川先生は法政大学キャリアデザイン学部の教授で、キャリア教育を専門とされています。以前、京都大学で行われた「大学生研究フォーラム」でご講演を聴く機会がありました。とても端的でわかりやすく、質問にも丁寧に答えて下さり、深い学びの時間となったことをよく覚えています。
それは本にも反映されていて、今回紹介する本は中高生向けにとてもわかりやすく、その上視点は鋭く書かれています。
出版元の紹介文は以下のようになっています。

これまでの常識が通用しない未来を、僕たちはどう働き、
どう生きるか。若い世代に向けた、まったく新しいキャリアデザインのヒント。
「やりたいこと探し」になんか悩まなくていい。
「なりたい職業ランキング」に意味はない。
この本で新しい視点=武器を手にすることで僕らはもっと自由になれるはず。
自分らしいキャリアを歩み出すための1冊。

中高生が普段思っているであろう、フツーの人生って?やりたいことがないとダメなの?そもそも働かないとダメなの?働くってなんだ?どんな社会にこぎ出ていくの?
学校の勉強は役に立つの?といった疑問に語りかける形式で説明されています。
特筆したいのは第2章の「やりたいことがないとダメなの?」についてです。
学校ではよく「将来の夢」や「やりたいこと」を聞かれがちですが、夢があったとしても将来その仕事が存在しているかわからない時代であり、視野がせまくなってしまう危険性もあります。一方、夢がないと肩身の狭い思いをしたり、自分を卑下したり焦ったりしてしまうかもしれません。
夢に捕らわれすぎず、例えば、自分は何が好きか、得意か、何をやっているときが面白いか、充実しているか、日々の自分の中の小さな感動=資源を蓄えて、いざという時に「やってみよう」と一歩を踏み出せたら充分なのでは?と書かれています。

『自分のミライの見つけ方』とトークフォークダンス

この考え方は私たちFCC GROOVEの共通認識に通じます。
福岡市内多くの小学校では10歳になったことを記念して、2分の1成人式が行われています。その際、「将来の夢」を体育館で大勢の前で発表することが通例になっているようです。
10月末、私たちが担当する小学校では違った形で2分の1成人式を行います。代表理事の横田が企画、私がファシリテーターとして「トークフォークダンス」を行います。フォークダンスと同じ形式で椅子を二重に置いて内回り、外回りに分かれます。興味・関心・価値観にまつわる問いについて、1対1で短い時間話しては相手を変えて対話します。コロナ禍以前は保護者の方にご来校いただき、児童の話を聞いていただきました。今回は感染対策を十分に行い、児童同士で対話を深める設計にしています。
推薦本、そして私たちの活動ともに共通して、これまで、そして今の自分と周りの世界を知ったうえで、やりたいことが変わっていくこともやわらかく受け止めながら、よりよい一歩を踏み出してもらえたらと願っています。
                             

理事 吉次 恵美

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