楽しい、豊かなシニアライフのために
2024.9.24
教員を退職して4年。フリーランスの研修講師やワークショップファシリテーター、そして一般社団法人の代表理事として色々なことに携わらせていただいています。教員時代には全く知らないことや、やったことがないことがほとんどでしたが、楽しく過ごさせていただいています。
4年前の退職時には全く想像もしていなかったことの一つがシニアのキャリア支援です。しかも、ご縁をいただいて今月末には大手就活会社のミドル・シニア向けのイベントで登壇させていただくことになりました。教員時代の知り合いからは「まさか、あの横田が…」ではないでしょうか(笑)
子どものキャリア開発・成長支援からシニアのキャリア支援までやらせていただく中で生まれた持論があります。それは「子どももシニアもキャリアの課題は同じ」です。多分、直接自分から聞いたことがある方もいるでしょう。子どものキャリア学習・教育もやっていれば、企業研修、シニアのキャリア支援といろいろやっていて気づいたことです。使う言葉が違ったり、見える景色がちょっと違ったりするけど、その根底に流れているキャリアの課題は同じです。もちろん、キャリアステージによって変わる課題もありますが、その奥底に流れている課題は同じだということです。ステージによって変わるキャリアの課題に一生懸命取り組んでも、その奥底にあるキャリアの課題に向き合っていなければ、表面的な対応に流れることにもなりかねないような気がします。
その一生を通じた課題は、ざっくり言ってしまえば、「自分のモチベーションが上がるものは何か」です。モチベーションというと、少し軽くなりすぎるので、自分が取り組まずにいられない、つい引き寄せられる、つい考えてしまうものは何か、やっていて楽しいと感じるものは何かと考える方が良いかもしれません。キャリア関係に携わっている方はお分かりでしょうが、いわゆる「興味・関心」、「価値観」、そして「強み」が関係するものです。
キャリアステージによっては、仕事にうまく活きるようにこれらを取り合わせていくことが必要ですが、シニアにとっては、そのものズバリ、ど真ん中で取り組んでいけるものです。いや、むしろ、ど真ん中で取り組めるようになることが望ましいものでしょう。
一昔前までは、第一線を退いたシニアは働き口がないというイメージが強かったですが、現在の労働市場は以前と違い、需要が強くなっていますので、シニアでさえも引く手数多と考えて良いでしょう。したがって、現在のシニア雇用の問題は働き口がないというよりも、シニア自身が限界を決めていて「働けない」と思っていることの方が課題のようです。
自分のやってみたいこと、やりたいことは何なのか。それをどのような方法でやりたいのか。シニアには時間がありますので、楽しみながらやってみることが、シニアライフを充実させる一番の秘訣だと思います。
自分の場合は、いろいろやりたいことを思いつくので、それを整理していくのが大変です。まさに「妄想シニア」です。「妄想シニア」と聞けば、なんか怪しい存在のようですが、「妄想シニア」のシニアライフはやりたいことや、気になることがたくさんあり、時間はたくさんあってもちょっと足りない感じです。まずは可能性を楽しむことが大切ですね。実現できるのかはその先にしかありません。さらに、うまくいくかどうかはもっと先です。
シニアの皆さん、「妄想シニア」になって可能性を楽しみ、楽しく、豊かな人生を過ごしましょう。
代表理事 横田 秀策