設立エピソードと講座のご案内
2021.8.25
立秋を過ぎたとはいえ、厳しい暑さに季節外れの大雨と大変な日々が続いています。
2回目のブログはどのような内容にしようか悩みながら、今回はより詳しい設立のきっかけと講座の案内をお知らせします。
私たちは小中高校、専門学校、大学、企業でのキャリア教育・研修、そしてキャリアカウンセリングに長年取り組んできました。たくさんの生徒、学生と接する中で、「自分の未来がどうなるのか、想像がつかない」「何のために学ぶのかわからない」、就職活動においては「そもそも自分に自信がない」「強みが何なのかわからない」「何をしたいのか、何に向いているのかわからない」という不安を抱えた声を多く聞きました。
私が一番印象的だったのは大学1年生向けのキャリアデザインの授業を受けた一人の学生が授業をきっかけに転部を実行したことです。得意な科目だったという理由で理系の学科に進学したものの、大学の授業を面白いと感じない。キャリアデザインの授業を通して、内省が進み、何度かやり取りするうちに文系の学部へと転部を決めました。この出来事を通して、進路を選ぶ前、もっと早くに何が得意で、何が好きで、何を大切にしたいのか、これからどのように生きたいのか、生きる世界は今、そしてこれからどうなっていくのか、自分と周りの世界との対話ができていればと強く思うようになりました。
実際に大規模な調査でも高校生に進路を考えるとき、どんな気持ちになるか質問したところ、「楽しい気持ち」は8%。「どちらかというと楽しい気持ち」(19%)をあわせて27%が「楽しい」と回答 (楽しい・計)。一方、「どちらかというと不安」(40%)、「不安な気持ち」(30%)を含めた「不安・計」は69%、進路に不安を感じている高校生が7割を占めています。 (一般社団法人全国高等学校PTA連合会・株式会社リクルートマーケティングパートナーズ合同調査「第9回 高校生と保護者の進路に関する意識調査2019」 )
一方、2022年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に実施された、「就職活動の自信・不安」に関するインターネットアンケートによりますと、就職活動について、「とても不安がある 74.6%」、「やや不安がある 21.1%」と回答した学生が95.7%で、学生のほとんどが就職活動に不安を抱いていることが分かりました。コロナ禍の就職活動は、友人や教員、就職支援機関へ相談する機会が少なく、リアルでのコミュニケーションが難しくもあり、不安を抱いている学生が多いと推察されます。(株式会社学情 あさがくナビ2022登録会員対象「2022年卒学生の就職意識調査(就職活動の自信・不安) 」2021年3月版)
このような不安を解消、そしてキャリア形成に向けて教育機関では様々な形でキャリア教育が行われており、私たちも実際に小中高校、専門学校、大学において定期的に講座を担当しています。
その上で時間数に捕らわれずに体系立てて、必要な生徒、学生に幅広く講座を届けたいという想いから弊法人を設立しました。
私たちはVUCAの時代と言われる変化が激しく予測が難しい現在、
自分らしく充実した人生を築くために、キャリア形成をサポートします。
その方法としてCareer Growth講座を安価で届けたいと考えています。
講座は自分と他者とのかかわり方(感情との向き合い方、コミュニケーション)を土台として学んだのち、
・これまでに何ができるようになっていて
・自分を取り巻く世界はどのように変化していて
・これから何に興味があって、何がしたくて
・したいことをするために今何をすべきなのか
振り返り、整理できるきっかけを作りたいと考えています。
現在、コロナの状況も踏まえて、連続講座は単回での受講も可能としています。
加えて希望者にはメンター制度を通じて、講座の課題への対応とともに、家庭、学校に次ぐ第3の大人としてキャリアカウンセリングの手法を用いて生徒・学生へ丁寧に対応します。
講座を通してこの先どのような時代になるのか、だれもわからない中で、
うまくいく時もいかない時もその時々で自分と周りにとってベストな選択、生き方ができる人、変わっていける人が増えたらと願っています。
自分の幸せは何かを知っている、自立した大人が増えることはひいては社会参加に繋がり、私たちみんなでよりよく暮らせる、社会の役に立てると信じています。
ぜひ一度、気軽に講座をのぞいてみてください!
理事 吉次恵美