入試対策キャリアプログラム
2023.11.22
現在、学習塾で中3受験生の入試対策キャリアプログラムというものに取り組んでいます。近年の福岡県においても高校入試は変化してきており、従来の公立高校推薦入試や私立入試(専願を含む)だけでなく、公立高校においても特色化入試を多くの高校が取り入れるようになりました。特色化入試とは、従来の学校推薦ではなく、高校が示す評定値を上回れば自己推薦で受験できる制度です。もちろん、学力試験はありませんが、その代わりに面接試験が行われます。面接や、それの元になる志願理由書がポイントになるわけです。
こうなってくると、従来の「なんちゃって」面接よりも、キャリア開発・成長をベースにした面接ができるかどうかが大きな分かれ目になります(福岡西陵高校は自己表現面接を取り入れています)。入試対策キャリアプログラムというものは、入試をキャリア開発・成長の機会にしようというもので、後半の志願理由書作成指導や面接指導に先駆けて、そのベースとなる自己認識、そして、いわゆる生徒のビジョン作成と経験の棚卸しを行うものです。
少人数でありますが、有料のプログラムとして、9月より、希望する生徒に入試対策キャリアプログラムを行ってきました(計5回)。自己認識を深めて、今までの経験を振り返ることが中心だったのですが、自分でやりながら、「自分たちの時はこんなこと考えもしなかったなぁ」などと、妙に今時の中学生に感心しています。
自分が自己認識を意識し始めたのは、間違いなくキャリアカウンセラー資格(CDA)を取得することからです。今から15〜16年ぐらい前からようやく自己認識を意識し始めました。46〜47歳の頃ですね。それまで全く意識しなかったわけではないのでしょうが、自分のキャリアを充実させるような意識の仕方はできていなかったと思います。
自己認識がある程度できていることと、そうでないことの違いはどこにあるでしょうか。自己認識が充実した自分らしい人生やキャリアを築いたり、自己実現に向かったりする基盤になることは間違いないでしょう。
しかし、自分にとってはもっとグサッとくる切り口があります。それは、「後悔」という言葉がキーワードになります。「自分がどうしたいのか」「そもそも自分は何を望んでいたのか」などの自己認識をベースにして物事を考えれば、「後悔しないこと」が多い、もっと的確な言い方をすれば「後悔が少ない」気がします。後悔しない人生、後悔が少ない人生は充実した自分らしい人生とイコールではないと思いますが、自分にとっては結構ダブっているようです。自分は、人から見ればあまり後悔しないようなタイプに見えるかも知れませんが、実は、結構、いや、かなり後悔の多い人生を送ってのかも知れません(笑)。
後悔のない人生などない、人間は後悔するものだとは思いますが、後悔に苛まれる人生はごめん被りたい。そのためには、自分はどうしても自己認識へしっかり取り組み、そこをベースに物事を考えていきたいと思います。
そのような思いを持ちながら、中学生、受験生と一緒に自己認識に取り組んでいきたいと思います。入試で自己認識が少しでも習慣化すれば、多少なりとも彼ら彼女らの人生が豊かなものになることを信じて取り組んでいきます。
代表理事 横田 秀策