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リーダーシップの秋

2022.9.10

 夏休みも終わり、学校が始まりました。コロナも予想されたように学期の始まりと共に拡大することもなく、少しずつ陽性者の数が減ってきており、学校関係者も少しホッとしているところではないかと思います。

この夏休みには二つの中学校で職員研修を担当させていただきました。

その中の一つは、日本キャリア開発協会福岡地区会で学校全体のキャリア教育をサポートしている学校で、リーダーシップ教育をテーマに行いました。この学校では9月2日に生徒対象のリーダーシップ学習も行いました。

リーダーシップの秋

 リーダーシップ教育は自分の中ではここ数年の最大のテーマです。出会いは数年前に当法人の専務理事 由木が立教大学で行われたリーダーシップカンファレンスなどに参加するようになったことです。由木からその内容を伝え聞いた自分の中に、今後学校教育で目指すべきものの一つとして明らかに刻印されました。その後、書籍やネット記事などを通して学んでいましたが、昨年、産学連携教育イノベーター育成プログラム【リーダーシップ開発力育成コース:担当 立教大学】を受講し(東北大学履修証明プログラム)、本格的に学ぶことができました。

 ここで言うリーダーシップとは、全員発揮型リーダーシップと言われるシェアド・リーダーシップのことを意味します。それぞれの強みをベースにしながら、自分らしいリーダーシップを発揮するリーダーシップ・スタイルです。VUCAの時代と言われる「変化が激しく、不確実で、そして複雑、しかも曖昧な時代」には、メンバー全員が連携しながら、それぞれが持つ強み、力を発揮することが目標達成に大きな効果をもたらします。

 先ほど、述べたリーダーシップ教育の研修を行った中学校で、校長先生より「昔から、生徒一人一人に活躍の場を作ろうとしていた気がします。そのような取り組みと共通点があるのかな、と考えたりしていました。」と言う感想をいただきました。確かにその通りであり、昔から、一人ひとりの生徒が出番を持てるように取り組むことは学校教育の中で意識されていることでした。

それでは、今までの取り組みと、昨今言われているリーダーシップ教育とでは何が違うのでしょう?

それは、キャリア教育の視点で生徒の行事や活動への関わりがどれだけ意図され、デザインされているかどうかではないかと思います。もっとはっきり言えば、自己認識の基盤をもとに、パーソナリティ・ベース・リーダーシップとして、どのように目標達成のために生徒の強みを中心に関わらせていくかをデザインされているかどうかが大きな違いと言えるのではないかと言うことです。昔から行ってきた「生徒一人ひとりの活躍できる場面を作る」ことと、全員発揮型のリーダーシップを育成することは共通するところもありますが、全く違うところがあるのです。

リーダーシップ教育研修を行った中学校では合唱コンクールを題材にリーダーシップ育成への取り組みが始まります。そして、自分がメイン講師として関わる「かめのり未来をつくるリーダーシッププロジェクト Kamenori Academy for Future Leaders」もオンライン研修が始まり、10月初旬には東京で合宿研修を行います。

まさに、自分にとってはリーダーシップの秋です。この取り組みの中から生徒や学生のどのようなリーダーシップが芽生えてくるのか楽しみであり、実りの秋となることが期待されます。

       代表理事 横田 秀策

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