神無月
2023.10.10
10月の和名は皆さん良くご存じの「神無月(かんなづき)」。「7月の和名は?」と聞かれてもすぐには答えられないかも知れませんが、「神無月」は12月「師走」くらいポピュラーです。
この和名は諸説ありですが、日本全国の八百万の神々が出雲に集まって「神議(かみはかり)」(話し合い)をしている為不在であるから「神のいない月=神無月」。神聖な五穀を収穫し、神々に捧げて感謝する月「神の月(かむなつき)=神無月」が有力です。
逆に出雲では神様が集まっているので10月を「神有月(かみありづき)」と言うそうです。
神様が出雲に集まって神不在の地域はその間安全なのかと心配になりますが、審議に参加する神様は「国津神」と呼ばれる元々日本の地におられた神様です(詳しく知りたい方はお調べください)。高天原に住まれる天界の「天津神」の方々や金毘羅様、道祖師神様、かまどの神様等はお留守番をされているらしいので大丈夫。ご安心ください。
因みに七福神の一人で漁業の神様である「恵比須様」は忙しすぎて参加されないそうです。
神様にも色々なお役目があるのですね。
キャリアの世界で「お役目」と言うと、よく知られているのはD・E・スーパーが提唱した「ライフキャリアレインボー」です。人生を通じてその人が担う様々な役割の組み合わせでキャリアを捉える手法です。
人は、ある時期は学生と子供を兼ね、ある時期は家庭人と労働者と市民と親(この時期が最も過酷か?)を兼ねる。やがて知らず知らずのうちに親の役割が小さくなって行き余暇人の時間が長く多くなって行く。この半円の図の中に示されているのは、そんな私たちの人生の縮図に似たものですが、1950年代にこの手法が提唱されてから私たちの人生は時代と共に大きく変化もしました。よりライフとワークのバランスを重視するようになりました。そして晩婚化と長寿とによって半円のグラフが向かって右側へ伸びています。親になる選択もそれぞれで実に多様化した時代に生きているようです。
私自身の「ライフキャリアレインボー」は上の図にかなり近いと思います。後は「余暇人」として「市民」として、もう少しだけ「労働者」として「学習者」でありながら歩みを続けていきましょう。
皆さんの「ライフキャリアレインボー」はどうでしょうか?
専務理事 由木 千尋