ブログ

リーダーシッププロジェクトを終えて

2023.12.20

 いよいよ年の瀬となり、今年もあと一週間ほどで終わりになりました。師走に入った12月9日(土)、10日(日)、東京においてリーダーシッププロジェクトの合宿研修を行いました。リーダーシップ教育は、ここ数年、私のキャリア教育・開発の取り組みの中でも一つの柱になっています。

このプロジェクトは、公益財団法人かめのり財団が主催するもので、昨年から企画・運営、そして講師を務めさせていただいており、今年は3年計画の2年目にあたります。オンライン研修3回、オンデマンド学習3回を経て、全国から高校生と大学生23名が集まり、社会課題の解決を目指しながら、自分のリーダーシップを見つけ、伸ばすことに取り組みました。

リーダーシッププロジェクトを終えて

 みなさん、リーダーシップといえばどのようなものをイメージしますか?

多くの方が、ある特定の立場のリーダーが発揮するものだと捉えられているのではないでしょうか。スティーブ・ジョブスのようなカリスマ型リーダーシップをイメージする人もいると思いますが、このプロジェクトでいうリーダーシップはシェアド・リーダーシップ、つまり全員発揮型のリーダーシップを意味しています。

 そもそもリーダーシップとはどのようなことを言うのでしょう?自分が特定の立場に立ち、人を動かして何かを達成することでしょうか。それはマネジメントとどう違うのでしょうか。その辺りをしっかり整理していくと、リーダーシップとは「チームもしくは組織の目標を達成するために、他のメンバーに及ぼす影響力」となります。であれば、特定の立場に立つ人だけが発揮すれば良いものではなく、チームや組織のメンバーがそれぞれ発揮するものでなければなりません。つまり、メンバーとして目標達成のために何ができるか、自分のリソースのどれをどのように使ってチームや組織に貢献するかと言うことになります。それを体験的に学ぶのが今回の合宿研修というわけです。

 2年目となった今年は、昨年よりも成果を感じるところが多々ありました。しかし、その一方で、2年間を通して全員発揮型のリーダーシップ育成の課題と感じるところも明確になってきました。

 まず、どうしても小さい頃から立場のあるリーダーシップばかりを経験していることもあり、全員発揮型のリーダーシップについて高校生・大学生がイメージを持ちにくいことです。オンライン研修・オンデマンド学習の段階では、人をどう動かすか、そのためには自分がどう振る舞わなければならないかという思考にハマってしまっている受講者も見られました。

 また、全員発揮型のリーダーシップを発揮できるためには、チームで取り組むために自分がどのようなことを心がけなければならないか、つまり、チームワーキングやチーミングという視点が必要だということになります。それぞれが自分の強みを活かしたリーダーシップを発揮するためには、チームで取り組む土壌が必要だということです。

 2年間の取り組みで全員発揮型のリーダーシップを育成するポイントがわかってきました。来年度は3年目、プロジェクトの完成年として、さらに良質のプロジェクトになるように準備したいと思います。

今年も残り一週間。皆様には本当にお世話になりました。

来年は皆様にとってさらに良い年となりますように。

良いお年をお迎えください!

代表理事 横田 秀策

Page Top